―第7番街―
ルンド「チッ、よりによって『エンジェルダスト』までいやがるぜ。」
ルンド達は外から『セト遺跡の中』を見ていた。セト遺跡には絶縁服とカメラを設置したモンスターを向かわせ、ルンド達はそのモニターを見ている。
ビナーレ「で、でも。エンジェルダストが居るって事は…。」
ルンド「…ノキリアの影関連だろうな。『エンジェルダスト』、ヤツラにはこの大陸の中心部『月への階段』に入る術がある。そして、このドームの外に出て…、さて、どうだろうな。」
―セト遺跡―
『紅闘士団』と『天使の塵』による『神殺し』の対談が行われていた。
エーテル「ブラストの連中は、何で呼ばなかったんだ?奴等は癖こそあるけど強いぜ。まあ、俺達紅闘士団の比じゃないけど。」
ポナーク「確かに、エーテル様のおっしゃる通りであります。彼等はまあ強い。君達『天使の塵』よりは使える逸材だと思うが。」
ポナークの頭を殴るエーテル。
エーテル「お前は黙ってろ、ちょっと場違いだぞ」
天使の塵側から笑い声が零れる。
そんな中、ポナークの挑発に乗り怒りに震える男が居た。
エンジェルダスト副団長のグランである。
グラン「これは親善会議ではないのか…?」
ポナーク「親善?貴様等とか。…つまらない冗談だ。ふん、簡潔に言うとね、貴様等のその特殊な『月への階段』に繋がる術をせいぜい利用させてもらうだけなんだ。私達はな。」
紅闘士団団長の『シデン』が立ち上がり、ポナークへ鉄拳を入れる。
バキッ
ポナーク「は…ッ!!」
シデン「口が過ぎるぜ、お前少し黙っとけ」
ポナーク「す、すいませんでしたッ!!相手は敵なので…。許して下さい。」
紅闘士団のクジンが指を曲げ、腕を上げる。
クジン「これは遊びではないのだからな。」
オン…
クジンが『怨』を発動させる。紅闘士団と天使の塵一同の周りに死霊の炎が現れる。
ポナーク「お許し下さい…!!」
グラン「これが貴様の今まで殺してきた人間の数か。」
クジン「私がそんなにお人好しに見えるか?これは全員私の炎の犠牲になった、仲間だ。」
グランの顔が青冷めてゆく。
沈黙が少し続き、天使の塵団長金月月華は答えた。
月華「ブラットストリーム。彼等を呼ばなかったのは、できるだけ少数精鋭にする為です。」
エーテル「そんな事を言っている場合か?神は強い。」
月華「他にも検討を断った勢力は多々あります。『世界政府』や『ア・レイド』等。」
シデンは頷く。そして一言『天使の塵』に頼んだ。
シデン「率直に言う。俺達を、『月への階段』に転移してくれないか。お前達はその術を持っている。」
月華「貴方の『魔法』とやらは中央部には通用しないのですか?」
シデンは首を降る。
月華「正直、貴方達に『神』を殺せる器量があるとは思えません。こういう事が言えるのも、私は一度神と対談した事があるからです。確かに彼を殺せば『ブラッツ』は消えるでしょう。しかし、万一でも無駄に神を怒らせ、この地に異変が起きるような事がある可能性があるのならば。貴方達を『月への階段』に送るような事は避けたい。」
紅闘士団のナギがその言葉に答える。
ナギ「つまり、私達を試したい。という事ですか?ふん、この私が相手になりましょう。」
「はいはいストップストーップ」
何者かが仲介に入る。
シデン「君は…、ルンド!!」
グラン「何者!!」
ルンド「えーっと、元『紅闘士団』のルンドと申します。で、これが妹のビナーレ。」
グラン「貴様、何処から何処まで聴いていた!」
ルンド「初めからっす。…久しぶりだなシデン。」
ポナーク「この…、裏切り者が!よくもぬけぬけとッ!!」
ルンド「ところでシデン。約束のブツを渡してもらおうかい」
シデン「あ、ああ。皆すまない、すぐに終わる。」
と、シデンが腕から『宝珠』を取り出す。
シデン「久しぶりだね。…君も行くつもりなのか。桃幻郷へ。」
ルンド「ま、物好きなんでね。」
ビナーレ「あ、あのッ」
シデン「何だい?ビナーレちゃん」
ビナーレ「あ、ありがとうございました!団長!」
シデンが笑みをこぼす。
シデン「なごんだよ。」
月華「桃幻郷とは、何でしょうか?」
シデン「…ああ、聞かれてたか。桃幻郷とは―、精霊が住む世界さ。」
グラン「フン、何を馬鹿けた事を!!」
シデン「と、それは俺達がそう呼んでいるだけで、実際は魔法都市みたいなようなものかな。(この時代とははるか離れた古代都市…なんて事は流石に言えないけど。)」
月華「…それで、取引しようという訳ですか。」
シデン「まあ、そういう事だ。…悪いがルンド、桃幻郷はまた今度にしてくれ。」
ルンド「…まあ、最後まで事は見させてもらうぜ。」
グラン「その魔法都市とやらは、何番街に存在するのだ?」
シデン「それは言えない。が、…そこに居る人々を納得させる事ができたならば、魔法すら覚える事も不可能ではないよ。」
グラン「そんな事を信じろというのか?」
シデン「俺の魔法が、それを物語っているだろ?」
月華「…わかりました。その宝珠と、『月への階段』の権限。交換しましょう。」
グラン「しかし…」
月華「確かに彼等はウェポン無しで何もかも熟す集団です。信じられない道理ではありません。」
シデン「ではグラン。この宝珠を受け取ってくれ。この宝珠を7番街再南端『ファルカッセル城』の祭壇の凹みにはめ込んでくれ。それだけで行ける、簡単だろう?」
グラン「…月華様」
月華「わかりました。貴方達を転送しましょう。」
シデン「ルンド」
ルンドは何かを受け取る。
ルンド「(これが本物、という訳かい。そしてこの宝珠をかざす本物の祭壇は13番街にある…。ふん。)」
グラン「シデン。我々『エンジェルダスト』の10までをここに転送しろ。でなければ『月への階段』への儀式が出来んのだ。」
シデン「わかった。」
ルンド「じゃ、俺達はこれで引きますわ。」
ビナーレ「え!?宝珠は?」

―空への螺旋―
次々と現れる『紅闘士団』達。
エーテル「あれが…光か!!」
シデン「ふん、僕はね、『神』なんていうのは元々興味が無いんだよ。既に古代都市にも行った。となると。」
クジン「東の大陸、か。」
シデン「そうさ。さあ、こんな階段等昇る必要は無い!!飛翔するぞ!!」
ドウッ!!
『光』に向かい飛び向かう5人の紅

END
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